専属のエンジニアがいなくても、現場の人間が自分の手でAIツールを組み立てられるとしたら、制作の景色はどう変わるでしょうか。
Reimagining New York Fashion Week prep with Google Flowでは、GoogleのEnvisioning Studioがデザイナーの Jane Wade氏、Sergio Hudson氏と組み、Google Flowを使ってニューヨーク・ファッションウィークの準備を効率化した事例が紹介されています。Jane氏はランウェイの着こなしをバーチャルに検討できる「Styling Suite」を、Sergio氏は限られた予算の中でショーの構成や照明を計画できる「Runway Visualization」を活用しました。いずれもコーディング不要、自然言語での指示だけで作られたカスタムツールです。
従来、現場専用のツールを持つには、エンジニアリングチームと相応の開発予算が前提でした。外部に依頼し、要件を伝え、完成を待つという段取りが必要だったはずです。今回のケースでは、デザイナー自身が言葉で指示しながら、自分たちの制作フローに合わせて道具を組み上げています。作る主体が開発者からドメインの専門家側へと移りつつある、その一例と見ることができます。
この変化はファッション業界に限った話ではありません。業務の勘所を一番よく知っている当事者が、小さな道具を自分の手元で素早く試作し、検証できる可能性が開かれつつあります。大規模なシステム開発を代替するものではありませんが、現場発の小回りの利く道具作りを後押しする動きとして、他の専門職にも広がっていきそうです。
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