営業の6割がAIに移る。残る仕事は「戦術設計」だった

「仕事の6割はAIが代替」 営業マネージャーがAI時代を生き残るには”VPレベルの思考”が必要——ASCII.jpに掲載されたこの対談レポートは、ZVC JAPANが開催した「Zoom Experience Day」でのセッションを元にしている。RevOps専門家の川上エリカ氏は、日本の営業組織が「戦略」と「実行」の間に「戦術設計」を持っていないと指摘する。CRM導入が機能しない根本原因はツールの問題ではなく、オペレーションモデルの不在にある——という見立てだ。

「営業マネージャーの業務の6割がAIで代替される」という予測は、脅威として語られることが多い。だが問い方を変えると、景色が変わる。6割がAIに移るとしたら、残る4割は何か

その答えが、この記事の主題だ——「戦術設計」だ。

戦略を立てることはCEOや経営層の仕事とされてきた。実行は現場が担う。では、その間をつなぐ構造——どのプロセスでリードを受け渡すか、どのセールスケイデンスを設計するか、何を指標として組織の健全性を判断するか——は、誰が担うべきか。川上氏が指摘するのは、まさにここが抜け落ちているという現実だ。

AIが得意とするのは、定義された手順の実行と最適化だ。商談フォローのメール送信、パイプライン進捗の可視化、コール内容の分析——これらはすでにAIが担える領域に入りつつある。一方で、「何を実行すべきか」の構造を設計する仕事は、依然として人間が問いを立てる必要がある。AIが実行を担うほど、設計の質が成果のボトルネックになる

ここに、営業マネージャーへの問いが生まれる。

「VPレベルの思考」とは役職の話ではない。自組織の営業オペレーションを「構造として」俯瞰できるかどうか、という視点の話だ。これまで個別案件の判断や現場対応の速さで評価されてきたマネージャーが、設計思考を発揮する余地を初めて持てる時代が来つつある。AIが実行の負荷を引き受けるほど、この視点を持つ人間の価値が浮かび上がる。

「スキルアップ」というより、役割の再定義——AIの浸透は、そうした転換を、現場レベルで強制的に問い始めている。


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参考文献

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