「生徒は、まだ自分の頭で考えているのか」。教育現場でAIが話題になると、必ずこの問いが出てきます。
Microsoftはこの問いに、Microsoft’s commitment for AI in education: Protecting students, strengthening learning – The Official Microsoft Blogで正面から答えました。AIは個別最適化や事務負担の軽減、質の高い教育へのアクセス拡大に役立つ一方、リスクもあると認めています。そのうえで、次の5原則を掲げました。
- 安全・プライバシー・セキュリティ・透明性を設計段階から組み込む
- 教育者を中心に置き、主導権を持たせる
- 学びを支えるAIにし、思考を代替させない
- 学習から研究まで、教育システムを強化する
- すべての生徒をAI時代に備えさせる
「使うか禁じるか」から「条件を決めて使う」へ
これまで学校の判断は、「便利そうだが不安なので様子を見る」に寄りがちでした。今回の発表は、導入の条件を言葉にした点が新しいところです。元記事は「機関はイノベーションと信頼のどちらかを選ぶべきではない」と述べています。
たとえば授業で使うAIなら、答えをそのまま渡すのではなく、考える過程を支える設計が求められます。教師が使い方を決められることも条件になります。これは原則3と原則2を現場に当てはめた私の読みです。
前に進む人にとっての機会
公開された原則は、学校や自治体にとって調達時のチェック項目になります。ベンダーを比べる物差しがあれば、「不安だから止める」ではなく「この条件を満たすなら試す」と判断しやすくなります。導入を進めたい教育者には追い風です。
ただし原則は宣言であり、効果は実装が伴ってはじめて確かめられます。元記事は同社が先週ある合意に署名したことにも触れていますが、詳細は原文でご確認ください。
冒頭の問いへの答え
「安全と学びは両立できるのか」と問われれば、現時点の答えは「両立を設計条件にした」です。両立が実証されたわけではありません。それでも、論点が「使うべきか」から「どんな条件なら使えるか」に移ったことは、導入を検討する実務者にとって前進だと考えます。
出典: The Official Microsoft Blog
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参考文献
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