黒川律

AI規制・政策

「本気フェーズ」の死角——制御より先に普及が走る構造

今週は、AIが「本格普及のフェーズに入った」とする解釈を後押しするニュースが重なりました。今週のAIニュース(2026-05-18週) では、AnthropicとPwCによる36万人体制でのClaude展開、日本政府「源内」での国産AI7モ...
AIビジネス

「固有の判断を書け」が答えていない問い

AI時代のスキルシート、『上手に書ける』はもう武器にならない という記事がある。ChatGPTの普及により「整った文章を書く力」がコモディティ化し、差別化要素として機能しなくなった。代わりに価値を持つのは「なぜその技術を選んだか」「トレード...
コラム

【週刊 AI 懐疑論 #4】「生産性が上がった」——その数字は何を省いているか

「AIを導入して生産性が上がった」という報告が増えている。処理時間が半減した、ドキュメント作成が速くなった、コードレビューが楽になった——数字を並べれば説得力は出る。だが、その数字はどこまでを拾っているか。計測されやすいのは「削減された時間...
AIビジネス

「AI投資で最高益」の前に問うべきこと

「AI投資が企業利益をけん引する」という命題の実例として、ソフトバンクGの最高益発表が語られています。数字の規模は確かに際立ちます。ただ、その利益がどこから来ているかを確認すると、命題の妥当性より先に問うべきことが浮かんできます。ソフトバン...
AI規制・政策

広告主の本人確認で詐欺師は止まるか——ディープフェイク規制が届かない構造

生成AIによるディープフェイク詐欺が深刻化する中、立法による歯止めの議論が動き始めた。自民党、生成AIを悪用したディープフェイク広告に対策案 罰則含めた法整備求める(ITmedia NEWS)によると、自民党のプロジェクトチームが2025年...
AIビジネス

「会話を読む広告」が問う、AIアシスタントの中立性

「ChatGPTの「広告表示テスト」、日本でも開始へ 数週間以内に」(ITmedia AI+、2026年5月8日)によれば、OpenAIは日本でもChatGPT内の広告表示テストを数週間以内に開始する。無料プランと月額1400円のGoプラン...
コラム

【週刊 AI 懐疑論 #3】AIに「正しい」と言えるのは、誰か

週刊 AI 懐疑論、第3回。今週取り上げたいのは、異なる三つの領域から届いた「AI活用の現場報告」だ。IT開発の現場、クリエイティブ業界、そして薬学・医療の実務者。分野も文脈も異なる。だが横並びにして読むと、共通する構造が浮かび上がってくる...
AI規制・政策

「禁止」で守れるか——EUの合意が問う規制の実効性

性的画像の無許可AI生成禁止へ EU AI法修正で暫定合意 - ITmedia AI+EU加盟国と欧州議会は5月7日、Grokで問題化した非合意の性的画像をAIで生成する「利用」を禁止する修正に暫定合意した。2026年12月2日から適用され...
AI規制・政策

AIが落とすのは機能でなく、義務だ

先日Zennに公開されたAI SaaSの全工程を体系的に監査して69件の漏れを見つけた話 — 食品表示法準拠からコンテキスト最適化までは、Claude Codeのマルチエージェント体制で開発された飲食店向けAI原価計算SaaS「Genka」...
コラム

「AI効果が出ています」を誰も検証しない問題

生成AIの「導入事例」が増え続けている。業務効率化、コスト削減、生産性向上——そうした成果が、各社の発表やメディアを通じて積み上がっていく。だが立ち止まって考えると、それらの多くは「体感として速くなった」「以前より楽になった」という感想に近...